3時間以内にクリアできるような小粒なインディーゲームの紹介&簡単な感想を書いていこうと思います。基本的におすすめの作品しか書いていません。
ラインナップは
・『Iron Lung』
・『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』
・『Momotype』
・『Indecision.』
・『stikir』
Iron Lung
クリア時間:1時間程度
視界がふさがれた狭い潜水艦を操って目標地点を目指す作品。周囲の環境を把握する手段はカメラによる写真撮影と現在の座標のみで、その性質上既に過ぎ去った脅威が写真に写りこむこともしばしば。時間的にも空間的にも避けようがない恐怖がじわじわプレイヤーを襲う。
避けがたい恐怖が襲うという点において『Five Nights at Freddy's』と恐怖の性質が似ているように思えるが、プレイヤーは一応能動的にその場を動けるので座標の読み方を知ってしまえば割とズンズン移動できてしまう。何もわからない序盤の恐怖体験は唯一のものがあるので、普通のホラーに慣れてしまった人にオススメです。
Milk outside a bag of milk outside a bag of milk
プレイ時間:2時間程度
『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』の続編。ここで紹介と感想を書いていたら、ヒートアップしてこちらの記事になりました。
1作目には正直驚かず淡々と遊びました。2作目はアニメの出来や、内面の掘り下げ、意味不明な夢の連続で1作目よりも好きになりました。
Momotype
クリア時間:1時間程度
愛玩ロボMomoとの暮らしを体験するビジュアルノベル。Momoはあなたを愛しており、その愛を拒否することもできます。Momoは周囲の環境から、あなたの言動から学び、思索し、悩みます。それでもMomoはあなたを愛しています。
普段自分自身がお気楽に哲学を考えてるがゆえに、Momoが哲学的にならざるを得なかった環境の深刻さみたいなものを考えさせられました。自己と他者の同じ点と違う点が明らかであるがゆえに、苦しみ、考え、時にニーチェのように発狂する。そしてある種の悟りにたどり着くMomoの姿は勇ましかったです。
この記事を書いたきっかけもこの作品でした。有志様による日本語パッチもあるのでぜひプレイして、Momoと心を通わせてみてください。
Indecision./stikir
クリア時間:それぞれ20分と40分程度
同じ作者Bilge Kaanから『Indecision.』と『stikir』の二作品をご紹介。
『Indecision.』は、ストアページの説明によれば「A haiku platformer.」。短いシュールなシチュエーションが絶え間なく展開される実験的な作品。皮肉やパロなども盛り込まれている。プレイヤーの予想を裏切る意地の悪さが見え隠れする。
『stikir』は、「This game is about making this game.」。6か月かけてゲームを作るためにはコーヒーが必要で、コーヒーを作るためには水が必要だ。水を手に入れてコーヒーを入れると既に3か月が経っている事実が告げられ、2週目に突入する。
水を手に入れるためには数々の酷い出来のゲームをクリアする必要がある。これらは面白くないものの無駄に難易度が高く、相応の時間がこのゲーム群に費やされたことが察せられる。作者は最初は普通に面白いゲームを作ろうとしたのでは?という想像が掻き立てられていたたまれない気分になる。