Game Mediation

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Tom Clancy's Rainbow Six Siege 破壊陣営と創造陣営

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Rainbow Six Siegeをやっている。かれこれ30時間ほどやっている。両陣営とも特殊部隊である違和感に今更気が付いた。(テロリストいないじゃん)

ゲームの構造 破壊と創造

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今作のゲームプレイを単純に説明すればこうだ。

防衛側はそれぞれの防衛目標を守るために舞台を要塞化する。壁を強化して爆破を不可能にしたり、敵の侵入経路に罠を仕掛ける。防衛側のゲームプレイは舞台の要塞化パートから攻撃をしのぐ立てこもりパートすべてを通して閉鎖的なワクワク感が存在する。

対して攻撃側は敵が潜む要塞へと歩を進めなければならない。立ちふさがる壁や監視してくるカメラを破壊しながら突き進む様は攻撃側の醍醐味といっても良いだろう。

これらのゲームプレイから特徴的な要素を抽出することで今作の魅力が浮き上がってくる。

防衛側:要塞化という創造的なプレイは長期的な効果を発揮しジワジワくる楽しみを与える。

攻撃側:前進のための破壊は瞬間的な効果を発揮し爆発的な楽しみを与える。

これだけ性質の異なった立場にある両者が一堂に会するのだから面白くないわけがない。それぞれどちらかの立場が一方的にその能力を発揮するのではなく相互的に発せられた能力がぶつかり合うことにこの作品の面白さがある。まさに「ふさわしい敵がいるから楽しめる」という忘れがちなマルチプレイの根幹を思い出させてくれるものだ。

さらにこの奇特な作品の成功には「両者が相手を監視できる」という共通点の存在や、1戦ごとに立場が入れ替わるという破壊と創造の緩急をハッキリと付けたことにも支えられている。また昨今のマルチプレイでちょっとしたブームになっているプレイヤーの個性付け(キャラクター付け)を前面に出していることも忘れてはいけない。

お気に入りのオペレーター

ミュート

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個人的に防衛側で最もお気に入りのオペレーターである。特筆すべきはそのジャミング能力である。体重計のようなジャミング装置を床に設置することで攻撃側のドローンを妨害し害虫捕獲機のように機能を失わせる。

防衛側の最序盤にその実力を発揮するオペレーターであり、こいつがいないと敵に目標の正確な位置を知られてしまう可能性が非常に高くなる。

目標が2個ある爆弾ルールの時は正直推奨できないし、攻撃側が動き出してしまえば特別な能力を発揮する機会は激減するのであまり好んで使われることはない。あまりの使用率の低さにジャマーの効果範囲の拡大が行われるなどマイナスなイメージが強いがメイン武器のMP5は素晴らしい安定性を持ち下手すれば長距離戦でもARとも遜色なく戦える。

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↑一度バリケードをわざと壊してから設置すると敵から見えにくくなり壊される可能性を下げられる。

テルミット

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強化された壁も破壊できるというそれだけでチームには不可欠な存在であるといえる。破壊時に敵にも爆破場所が判明してしまうが逆に言えばそこに視点を集めることができるため奇襲には最適だ。どでかい穴をあけて見える敵のアタフタした様子は笑を誘う。

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↑なぜか破壊に失敗し味方と大笑い