Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

2022-01-01から1年間の記事一覧

『Somerville』コンテクストの塗り替え

※ネタバレが含まれます 『Sommerville』をクリアして自分にはゲームを全体として評価する能力がない、ということに気が付いた。今作には正直言って不満な点ばかりだが、私のこのゲームへの印象はかなり良い。 カメラが遠すぎてキャラクターやオブジェクトが…

Sam Barlow『Immortality』における神と、黒沢 清『降霊』における霊の交点

※この記事には『Immortality』のネタバレが含まれます。 この記事では前回の記事では展開しきれなかった『Immortality』と『降霊』という二つの作品の超常的なものに対するまなざしについて書いていく。 youge.hatenadiary.jp

Immortality 不死性の条件

※この記事にはネタバレが含まれます 『Immortality』から受けた衝撃を引きずったままメルカリで以前から気になっていたDVDを購入した。黒沢清の『降霊』だ。なんでも「見える人」からの評判が良いらしく、映画に映る幽霊は本物に近いらしい。 届いたDVDを再…

『還願 (Devotion)』弱者のリベンジとしての恐怖

『還願 (Devotion)』は台湾のゲームメーカーであるRed Candle Gamesが手掛ける一人称ホラーゲーム。様々な問題を抱える80年代台湾の家庭を父親の視点で体験することになる。(この記事にはネタバレが含まれます)

絶対に被らないSteamサマーセールおすすめ作品 8選

私は皆さんがこの記事に辿り着いたようにSteamで大型セールが始まる度にオススメの作品を漁ります。オススメまとめ画像ツイートを読み漁り、まとめブログを読み漁り、あまつさえフレンドが購入したゲームをアクティビティで監視します。最後の方法は割と有効…

『Inscryption』代替現実ゲームという世界観の破壊

先日『The HEX』をプレイして『Inscryption』への違和感が言語化されたのでここに残す。『The HEX』は『Inscryption』と同じDaniel Mullins Gamesが開発した作品で、『Inscryption』の前作にあたる。 ※この記事には『Inscryption』のネタバレ、『The HEX』の…

地方民が感じる『Ghostwire Tokyo』への疎外感

うおー!スクランブル交差点だー!知らねえーーー! 『Ghostwire Tokyo』は現代の東京を舞台にした一人称除霊アクションだ。住民は謎の霧に呑まれて文字通り霧散しており、主人公ひとりが霊と対峙しながら東京を練り歩く奇妙なシチュエーションを体験するこ…

透明な蓋に覆われた世界 『OMORI』

『OMORI』と言う作品をどう表現しよう。一番有名なのは死やうつ病をテーマとした作品というものだ。またSteamのストアページのタグから取ったのか、2Dサイコホラーとして紹介されることも多い。またコラボしていることも手伝って『Undertale』や『DDLC』に似…

ブログ名がダサかったので変更しました

あけおめです。この度2012年から移行などを経ながら続けていたこのブログ「若年PCゲーマーのきまぐれ」の名前を、「Game Mediation」に変更します。ここでは変更の理由と、新しいブログ名の由来を語って行こうと思います。

ゲーム空間内の空白の時間 『Paratopic』

何もしない時間というものが年々減ってきているように思える。だがそれは強いられたタスクが山のように積み重なっているから、というわけではなく、自らスマホを用いて必ずしも重要でない情報の収集に奔走しているからだ。動画、画像、文字、あらゆる媒体を…

Blender進捗 VSゲームエンジン

3か月ぶりの更新です。大学院は無事退院したもののいろいろ忙しく、これといった進捗は生み出せていません。ところでBlenderを使う目的というのは多岐にわたり、ただBlender内でモデリングをするのか、UnityやUE4にもって行くのか、またキャラクターであれワ…