Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 ぅゎょぅι゛ょロボっょぃ

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Narcissu同様のサウンドノベルというジャンルの作品。公式ではストーリー上の選択肢を極力排した、ゲームよりもむしろ対話式要素を盛り込んだ小説に近いキネティックノベルであるとしています。※ネタバレあり

慈悲など微塵も無い徹底した描写

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今作の舞台は荒廃した世界と主人公とプラネタリウムの案内役としての幼女型産業用ロボット。それだけ。ロボットはまだ栄えていた時代となんら変わることなく主人公に接し、いつか昔と同じように客が入ってくることを信じて客引きの練習を行っている。それとは対照的に世界に人間など殆ど残っておらず残された自動操縦兵器と死闘を繰り広げる世界に生きる主人公。

この二人の関係性が変わることは最後まで無い、まして恋仲になるなどありえるはずが無い。それはロボット(ほしの ゆめみ)がいつまでもロボットであり続けるという当たり前と言えば当たり前の理由からだ。主人公がどんなに人間的な答えを求めてもロボットはデータベースを参照し答えが出なければすでに失われたサポートセンターに通信を飛ばす。この徹底したロボットの描写こそ今作最大の魅力だろう。終盤にもなればプレイヤーはロボットの返答が大体予測することすらできてしまうだろう。

次は人間

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テーマがテーマなだけに見落とされがちだが今作は前述したロボットの隣にある人間の描写にも注目する価値がある。主人公はロボットの人間的に見えるようプログラムされた部分に触れることで人間性を回復していく。しかし人間のいない世界で現れた人間性を何に向ければいいのだろうか?ロボットと人間に違いなどあるのだろうか?その葛藤こそが今作のもう一つの魅力だ。


しかし、こんな難しいテーマを「そのまま」書いたのがこの作品の凄いところだろう。あとオートモードとか言う神機能がついてる。