Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

Downwell 自機はたまごっち、弾はマリオ

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画像のチョイスとは裏腹に誰が作ったかと言う話はどうでもいいです。

縦方向のマリオ+ローグライク

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散々話題になっているので多くの方は既に知っていると思うが今作は最下層にあるゴールを目指して延々と落ちると言う作品だ。敵を撃破したり、道中に見受けられる横道にてジェムを収集することができ、ジェムは体力の回復や電力の増強に使用される。1ステージのクリア後にランダムで3つの能力が掲示されその中から1つを得ることができる。

全てはプレイヤーの分身

今作の主人公が敵を殲滅するのに使用する武器は数多くある。マシンガンやショットガン、レーザー、ドローンなどそれぞれ性能を異としている。しかし良く考えて欲しい。これらの武器は性能は違うものの「上から下方の敵を攻撃する」と言う点ではプレイヤーが敵を踏みつけて倒す行為となんら変わったことはない。つまりプレイヤーはこの作品に「様々な性質を持った自分自身をぶつける楽しみ」を見出していると考えることができる。

なにをめちゃくちゃな考えをと思うかもしれないが上で挙げた「マリオ」の「ファイアボール」ではマリオ単体による縦方向の踏み潰しと横方向のファイアボールと性質の違いより、さきの図式が成り立たないことが分かる。さらに一般的なFPSにおいても銃から発せられる弾はあくまで「自分と言う単なる媒体」から発せられたもの以上でも以下でもない、と言う点で。

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つまり今作は「キャラクターと本質的に同じ」という付加価値を得た弾が飛び交うという点で独特の面白さを持つ。その結果ローグライク要素はプレイヤーの操る本体自身にも「たまごっち」のようにキャラクターに愛着とでもいうような意識を植え付けることにも一役買っている。


ずいぶんすごい勢いで死んでいく「たまごっち」だな、とも思ったがアレって結構死ぬんですよね。悪かった点が徐々に見えていき改善すると言う共通点からもあんがい近いゲームなんじゃないだろうか。