Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

The best free PC games Vol.1 Spelunky

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The best free PC games第一回目は“Spelunky”です。“スペランカー”ではありません。

デベロッパー:Mossmouth |リンク: http://www.spelunkyworld.com/original.html

Graham:

Spelunkyはプラットフォームゲーム(徐々に難度が増していくジャンル)とローグライクを混ぜることによって両ジャンルに有る長年の問題を解決した。伝統的なプラットフォームゲームの操作は古典的な不便さを再現し、鮮やかなアスキーグラフィックはランダム生成のダンジョンを予測不能で飽きさせないようにしている。

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結果的にこれはゲームを表面的には“マリオ”のようなビジュアルにしたが長年遊ばれてきたこの形は当然、意味のある選択である“爆弾の使用(による地形の変化)”は※伝統的な都市の黄金探し(city of gold)や怒れるイエティがプレイヤーを崖に投げ落とすなどのSpelunky特有の要素同様マリオとの間に差異を生み出している。

Phil:

Spelunkyを構成しているのはヘビーなプラットフォームゲームとランダム生成レベル、信頼に値するルール、そして死が単なる経験的な経験値になるだけでなく愉快な発想につながるというローグライク要素だ。怒れるイエティに崖に投げられた後、ストアエリアでちょっとした事故で万引きをしたり店を破壊したりして次のエリアに進むと、まだ店主が怒り狂っていたりする。彼は各々プレイヤーを死に至らせるショットガンを装備していたり、突然自分自身で穴に落っこちていったりもするもし練りの足らないゲームシステムであればあなたは生き残れるだろう。しかしあなたはちょっとしたミスを犯した数秒後には針落とし穴に着陸するだろう。それが“Spelunky”なのだから。9778041786_de95e7ec9c_z.jpg

Tom:

Spelunkyのセンスの良さは数百回の死をもってしてもその予測不能さが薄れないことだ。レベル生成方式は住人を新鮮な形に配置し常に新しくトリッキーなダンジョンを作るあなたが100回避けたコウモリは101回目にあなたを殺すことができてしまう。Spelunkyはあなたに新鮮なリアクションを届けるために存在し、あなたを永遠に混乱させるだろう。当然経験は助けになる。そしてあなたはゲームをスタートすれば一度トライし敗れた配置を思い返すだろう、しかし全体的に見れば正解である選択肢は無いし結局はあなた自身の知恵に頼ることになる。コイツはまさにSpelunkyのキラキラ光るような魅力だ。ゲームに対する興味が絶対に止まらない。あなたはいつも即興でプランを作りいまいましいコウモリに裏をかかれて殺される。

Chris:

Spelunkyは私をイライラさせる不慮の死をドタバタ芝居のような手法で和らげてくれる。そいつが一番のお気に入りだ。失敗はローグライクにおいて不可欠でありパズルの最後のピースのように楽しさの源にも立ち返る。

Graham:

もしまだTom Francis(PCGAMERに以前所属していた記者、Gunpointの作者と同一人物と思われる)がここにいれば彼は※city of goldについて追求するだろうね、そして最後にはそいつの謎を解いちまうんだろう。僕もTomくらいにはSpelunkyをプレイしてたけどcity of goldは見つけられなかったよ。ラスボスまでロープを間違って使わずにたどり着けるっていうのに僕はまだこのゲームを完走できてないんだ。もし他のゲームが僕の注目を究極の満足によってこんなにも長く保つことができるのなら、そいつはめちゃくちゃ縁起がいいこった。

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※city of goldとは2009年イギリスで公表されたSpelnklyのオリジナルの特徴である。PC向けのバージョンには含まれているがXBOXにてリリースされたバージョンには描写されていない。


Tom FrancisはSpelunkyの神話であるCity of Godを発見するクエストへ駆り出されました。→Spelunky and the City of Gold by Tom Francis

作品の魅力をそれぞれの方法でスマートに紹介しただけに留まらずしっかりとオチをつけた素晴らしい記事でした。(しかもゲスト執筆という激アツな展開です)さてそれでは自分になにか付け加えることはできるのでしょうか。自分も「記事を書くのだから」と2時間ほどプレイしてまいりました。

彼らが熱く語るSpelunkyに対する熱中は決して誇張ではないということがヒシヒシと伝わってきました。The best free PC games一回目にして企画倒れしてしまうのではないか、というほどの楽しさで中々記事に取り掛かることができない、それほどのものでした。

Spelunkyの持つ熱中の側面 “ドット絵”

彼らの語るランダム性や死へのポジティブな姿勢も確かに、この熱中に貢献していますが自分は他の点にも目を奪われました。それはつまり“ドット絵”にありました。

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所詮はドット絵。詳細な部分を把握することは到底できません。しかしここにドット絵の決まり文句である“想像の余地”が姿を現します。これは“よく動く”という今作の特徴によってより鮮烈にその効果を発揮します。例えば一度店の店主に泥棒と間違われて殺された転生後は店主の機嫌を損ねないようビクビク行動しますし置いてけぼりにされた姫と思わしき人物が泣いていたり抱っこされている姿は最高に可愛く思えてしまいます。

さらに序盤は延々と聴かされるであろうBGMはファミコン音源のような懐かしさと共に素晴らしいリピート性も持ち合わせており文句のつけようがありません。


元記事中のcity of goldのくだりでも触れられていた、グラフィックを刷新しCoopモードを搭載したXBOXバージョンはその後PS3、Steamでも販売され現在はPS4でも販売されています。

文章が長すぎるとか訳が読みにくいなど、ご意見ありましたら詳細にコメントしていただけるとありがたいです。