Game Mediation

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オールドCoDは死に絶え、新たなCoDの時代が始まる

あるがままの事実

我々ゲーマーは気づくべきだったのだ。CoDシリーズ最後の純粋な歩兵戦“CoD Ghosts”の決定的な売り上げ的失敗によるActivisionの落胆と新たなCoDの決定的な幕開けとなった“CoD AW”の確信に満ちた発表に。

そう、CoD AWの登場はActivisionによる今までのCoDとの決別に他ならなかったのだ。当然相応の批判が飛び交い“Ghosts”のInfinity Wordと“AW”の生みの親Sledgehammerを見限り、近3作の内最も評価の高い作品“BO2”の開発元Treyarch に「俺達にはお前しかいないよ、Treyarch!! 」とゲーマー達は泣きついた。(実際当時のTreyarchのTwitterアカウントを見てもらえれば分かる)

しかしTreyarch の作ったCoD BO3はどうだっただろう。そこには彼らが望んだような在りし頃のCoDは影も形も残していなかった。壁ダッシュに腕がマシンガンに変形、瞬間移動(?)のようなギミックも見られた。そう、Treyarchもまた今までのCoDとの決別を図ったのだ。(強いられたかは知らない)

つまり昔のCoDと現在のCoDを同じ土台に立っているものとして認識するのがそもそも、おかしな話なのだ。

オールドスクールCoD誕生の兆し

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最近CoD MW2(2009)のリメイクをめぐって大きな動きが見られる。そう、現代の未来的CoDに嫌気をさしたユーザー達がTwitterで何の生産性もない呟きを行うだけでなく遂に動き出したのだ。これは中々に注目に値する動きであると個人的に思う。それはユーザー達もActivisionに負けじと未来CoDとの決別を図り、古くて新しい“オールドスクールCoD”を設立しようとしている証拠だ(需要があるという証拠でもある)。今CoDは二大勢力に分断しようとしているのだ。

と言いたいところだがMW2のリメイクを求める署名活動は目標の30万人に届かず20万人でかなり長い間停滞している。これからもオールドCoDが出ることはないだろう。少なくともActivisionからは。

新たなCoDの志す頂とは

では新たなCoDの幕開けを飾ったAWとBO3を比較して考えてみよう。

AWの最も大きな特徴である2段ジャンプは移動に無限の可能性を見出した代償に逆に大雑把なプレイングを生み出してしまった。しかしBO3ではどうだろうか。壁ダッシュが追加されたことによって、AWで広げられすぎた可能性をある程度までに圧縮した。加えて水中での戦闘という比較的局所的でありながらも地上での戦闘へシームレスにつなげられる選択肢が現れた。これは“無限大”はやりすぎだったというAWでの気づきを最大限活かしている。

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このように新たなCoDの目指すところとは今までどおり精錬されたゲームプレイにあると考えることは容易である。そしてAWはその出発点としては素晴らしい贅肉を付けた作品であった。


オールドCoD推進派が今までのCoDに戻ってきて欲しいと叫んでも冷静に考えれば、それは無理なお願いなのだ。MW2の布教活動を推進する傍ら全くの別物として新生CoDの成長を見守ってみるのはいかがだろうか?