Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

Submerged 退廃に内在する快適な空間

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今日解禁とともに購入可能となった今作、正直「Bioshock」の開発に携わった開発者が関わっていると言う情報のみで購入を決めました。クリアしましたので感想をば。

Submergedにおける“眠いゲームプレイ”

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今作の状況説明に言葉は要らない。キャラクターや書物は架空の言語を用いるが理解には事足りる。ゲームのメイン目的は病気(又は怪我)で意識を失い苦しむ弟を救うため物資を探すこと、サブの目的は都市の沈没の歴史をたどる資料を集めること。これがこのゲームに与えられた目的の全てだ。正直プレイヤーがゲームをプレイするだけで得られる受動的なコンテンツとしては圧倒的に不足しているとしか言いようがない。


また、この作品をプレイしているとあくびが出てしまう。しかし、これは単に退屈であるからではない。それは今作の危険が皆無のゲームプレイや聞き心地のよいサウンド、適度にアクティブな自然生物など極めて居心地の良い空間を提供しているからに他ならない。また言葉を必要としないのもこの快適な空間における邪魔を排除するためであると考えられる。

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そういった観点からゲーム内のビジュアルを見ると沈没した都市という舞台であるにも関わらずため息が出るような癒しを与える今作に適したものなっている。また単体で見ても気持ちの良い雰囲気を感じられるほどに完成されている。


ストーリーに関してはネタバレを含むため機会があれば別の記事で書きたいと思います。とにかくアクティブな冒険や探索を求める方には間違ってもおすすめできない作品だが退廃した美しい世界を眺めていたい方にはぴったりな作品。あくまでコンテンツ量は期待しないように。