Game Mediation

PCゲーム、3DCG、哲学など

D4 Dark Dreams Don’t Die 不条理だけど推理しとこう

2016-01-01_00027_2016011116473400f.jpg

Kinectを利用した推理アクション作品。PC版に最適化されてマウスのみでのプレイが可能に。

没入の程度

mediaasset_010.jpg

今作には主人公と同じ動きをする“シンクロ”と言う要素がある。オリジナルのONE版ではKinectによってプレイヤー自身の動きが反映され没入感を高めるという面白い試みだ。しかしPC版にはそのような周辺機器も機能も無く全てマウスの動きに依存するようになっている。やはり“プレイヤーの動き”を重視しているだけあって少々ダイナミックに動かす必要があるが不自然さはどうしても残ってしまう。さらにこのアクションはゲーム全体に一貫して用意してある。ドアを開けるときも、本を開くときも、と正直面倒くさくてたまらない。

2016-01-09_00009.jpg

しかし流れるような連続QTEシーンはボタンを押すだけのQTEに慣れた自分にとっては新鮮であり、魅力あるキャラクターたちが元気に動く姿は楽しめた。

謎多きというより意味不明

2016-01-09_00021.jpg

猫のような挙動をする居候に、フライト中に何かをキメる客室乗務員、主人公の目にしか見えない黒人医師、突然の場面転換。今作にはこのように意味不明な人物、状況がさも当然のように現れる。都合のよい分類名を付けるのなら「ご都合主義作品」というよりは「不条理的作品」である。

だがプレイヤーはそんな異常な環境を無視して至極全うな推理をしなければならない。この時点で没入もクソもない。思うに公式の謳う没入感なんてただの建前で主人公のアホな挙動を楽しんでもらいたいだけだと思う。

Season 1を称しているので推理作品として導入が意味不明なのはすごくよいと思う。実際にこの不条理さを楽しんだプレイヤーは多いと思う。だが今作のストーリーに対する評価はこの続きが肝心なところだろう。このまま意味不明に進まれるとさすがに腹が立つ。

2016-01-09_00047.jpg