Game Mediation

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Call of Duty Black Ops 3 表現規制について

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みなさんは最近発売されたCall of Duty Black Ops 3(以下BO3)を楽しんでいるだろうか。発売前には発表されなかったゾンビのキャンペーンモードや楽しいマルチプレイモードなど満喫されていることでしょう。現状にあるBO3に悪印象を持ちたく無い方はすぐさま引き返してほしい。

各所で「BO3に表現規制はない」と言われているが、はっきり言ってあの情報は間違いだ。実際にグレネードで四肢が飛び散ることはないしナノドローンに食いちぎられることもない。β版の記事

実はこの間違った情報には規制側の巧妙な仕掛けがある。それはキャンペーンモードにおけるムービーシーンないし演出シーンには一切の規制が施されていないのである。昨今の表現規制によってグロに飢えた我々にはそれらは強烈に映り(ロボットに腕もがれたり)表現規制は無いのだと判断してしまうのだ。(まあ表現規制が無いと謳っていたのは、どこぞの情報サイトだが、言及しないあたり程度が知れる)

しかし気になるのが、この規制の方向性である。ムービーシーンにのみ表現規制を施さないというのは明らかにゲームプレイを差し置いた映像の優位性を強調している。つまりゲームという文化の軽視である。

確かに、この不意打ちのような表現規制には憤りを感じた。だが世間の反応の無さを見てそれも仕方の無いものだと感じた。「最近のゲームはムービーばかりだ、ゲームプレイで魅せろよ」と声のでかい連中が皮肉にもムービーシーンによって騙され表現規制に気づきもせず批判の声も上げないのだから。